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日銀の黒田総裁が当分の間、現状の低金利水準を維持すると発表しました。
しかし0%程度に誘導している長期金利の上昇を事実上認めたというニュースが流れました。
そもそも金利が増えたり減ったりすると、どんなことが起こるのでしょうか。
たとえば通貨が下がります。
今回の記事では「金利が高くなると通貨はなぜ下がるのか」を見てみましょう。
金利と通貨は反対に動く
これが答え
- 金利が高い通貨は下落する
- 金利が低い通貨は上昇する
次に例を見てみましょう
1ドル=100円のとき
条件
1ドル:100円
アメリカ金利:5%
日本金利:0%

日本円で持っていても利息がつきません。
アメリカドルで持っていれば5%の利息がつく状況です。
日本太郎さんは100円を、マイケルアメリカさんが持っている1ドルと両替しました。

日本太郎 マイケルアメリカ
すると1ドルに5%の利息がつきました(1.05ドル)
日本円にすると105円になったわけです、得しましたね♪

ちょっと待ってください。
マイケルアメリカさんは利息が0%の日本円に両替して、損をしてしまいました。。。
が、笑っています!!!
なぜでしょう?
答えは「円高になる」と予想していたからです。
1ドル=80円になるとする・・・
日本太郎さんは1.05ドル持っています(日本円で100円のときに両替した)
いま両替すると・・・84円にしかならないので16円損しました・・・

マイケルアメリカさんは100円を持っています(アメリカドルで1ドルのときに両替した)
いま両替すると・・・1.25ドルになるので0.25ドルお金が増えました!

1ドルを5%で運用する(1.05ドル)より儲けました!
※まとめ※
・金利の高い通貨は下落する
・金利の低い通貨は上昇する
⇒そうしないと金利差の損がなくならないため
アメリカ太郎が5%の金利を捨てて日本円に両替した損を、通貨の下落でカバーしたということです。
短期的には逆に動くこともある?!
FXをやっているとわかりますが、金利が高い通貨が人気です。
人気があるのでみんな買います。
そうなるとどうなるかというと、人気上昇で通貨も上昇します。
これはイレギュラーな動きですね。
通常、金利の高い通貨は下落します。
短期的に見るとこうなりますが、長期的に見れば金利と為替は反対の動きをします。
通貨が下がると金利が上がる基本の流れ
通貨下落の金利上昇パターン
通貨が下がる(円安になる)
↓
輸入品価格が上がる=物価が上がる
↓
インフレ
↓
通貨は下落
↓
金利上昇!
通貨上昇の金利下落パターン
通貨が上がる(円高になる)
↓
輸入品価格が下がる=物価が下がる
↓
デフレ
↓
通貨は上昇
↓
金利下落・・・
おわりに
今回のポイント
・金利が高い通貨は下落する
・金利が低い通貨は上昇する
各国の通貨ごとに金利差が広がったり縮んだりしますが、為替レートの調整によって長期的に見れば損得がなくなります。
日本だけでなく、アメリカやヨーロッパの金利の動きにも注目すると世界に流れをつかむきっかけになります。
お金ってやっぱりおもしろいですね♪